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 Aug 23, 2025 3:03 pm 

全国英語教育学会 第50回記念埼玉研究大会
過去と未来をつなぐ-JASELEの50年を総括して-           

斉田智里 先生 (2018年度 ~ 2021年度 KATE会長) 第2回

「男女共同参画なKATE,直近の思い出」

(2025年7月収録)
司会 KATEならではだと思うのですが、女性の先生が大活躍されていて、トップをされているというのは,他の学会ではなかなか見られないのではないかと思うのですけれど、いかがでしょうか。
斉田 他の地区学会で女性の会長は今までもいらっしゃったと思いますが、今の全国英語教育学会の今年度の理事の先生方の名簿を拝見しますと、なんと女性は1人だけ,KATEの現会長の西垣知佳子先生だけなのですよ。KATEは運営委員会を見ても女性の先生が多いですね。
西垣 はい、今年の8月にKATEが主催する全国英語教育学会第50回記念の埼玉研究大会でも,大会実行委員長、副実行委員長,それから大会事務局長は,みんな女性ですね。
斉田 本当にそう。 女性パワーが、爆発するような今回の50回記念大会ですね。みなさんが和気あいあいと協力しあいながら、女性のメンバーも多くたずさわって大会を運営していくような中にいると,それが自然だと思う自分がいるのですが、今の全国英語教育学会の理事会は、「あ,男性の先生が多いな」と思います。他の地区学会で活躍しておられる女性の先生方も多いと思いますし、女性研究者も多いので、全国英語教育学会でも女性の先生方がもっと増えるとバランスがとれていいなあと思います。
西垣 全国英語教育学会の女性の会長は斉田先生が初じゃないですか? それより前に,KATEの女性の会長というのも,斉田先生が初だったと思います。KATEの一員としては、先生が全国英語教育学会の会長になられたこともすごく嬉しくて、さらに,女性で最初の会長というのも,さらに嬉しいです。斉田先生はロールモデルだと思います。
司会 女性だから,ということではなく,男女関係なく活躍されているところっていうのは、本当に他の団体に模範になるような側面ではないかな、というふうに思います。
西垣 今度のJASELEの大会で、本当に画期的だなと思うのは、子連れの参加がOKで、学会の発表会場でも子連れでもいいということと、その付き添いのおばあちゃま、おじいちゃま、どうぞご一緒に、という、そのあたりは本当に、今回のJASELEの実行委員の先生方のパワーだと思っています。それも誇りですね。

司会 わりと自由にそういう家族連れで、学会発表とか学会参加されているところを見ると、それをKATEが自然に導入しているというのは、きっとその海外で活躍されている先生方が、世の中こういう動きだからというか、これが世界標準でということをご存知なゆえに実現されているのではないかなというふうに思って、本当に素晴らしいことだなと思います。
司会 おばあちゃまが発表されたり、いろんな記念式典で登壇されたりという姿を見ると、きっとお孫様も喜ばれるし、「将来は…」「50年後は…」とかいろいろ考えられるのではないかなと思います。
斉田 そういう時代になりますね。
西垣 それも画期的ですね。
司会 素晴らしいです。 50年というと、本当に古くまで遡ることもできますけれども、ほんの少し前のような、思い出などもあるのではないかと思いますけれども,いかがでしょう。
斉田 まずは,やっぱり西垣先生です。 私はKATEのJASELE理事を長く務めさせていただきましたが、JASELEの理事会で、全国英語教育学会の第50回記念大会がKATE担当ということを知りました。私の次にKATEの会長を引き継いでくださる方が、第50回記念大会を開催していただくことになるので、まず「引き受けてくださる方がいらっしゃるだろうか」という点は、正直心配していました。ちょうどそのころに,JASELEの特別シンポジウムが千葉大学で開かれ、そこで西垣先生にお会いして、「今こういう状況なんですが…」 ってお話をしたら、西垣先生が「いや、もうそれは本当に大事なことなので,引き受けます」と 言ってくださったので、私はもうその後は,西垣先生体制への移行に全力を投入してまいりました。 とにかく西垣先生にはもう感謝の言葉しかありません。 本当にありがとうございます。
西垣 私は本当に何もできていなかったので、最後せめてできることがあるとしたら、それくらいかなと,ありがたいことでしたね。
斉田 第50回記念大会という歴史に残る大会を、「よし引き受けよう」って一緒に考えてくださって、もう西垣先生には本当に感謝です。 ありがとうございます。
西垣 いやいや、私は今のKATEの運営委員会のメンバーがいらっしゃるので、力を倍にして発揮することができていますし、それを準備していただいたのは斉田先生だと思っていますので、感謝の言葉しかありません。
斉田 それからもう1人、大変お世話になった先生が,元KATE会長,元全国英語教育学会会長の卯城祐司先生です。 私が茨城県の教育委員会から現職教員大学院派遣制度で、筑波大学の大学院教育研究科に派遣をしていただいたときに、修士論文のご指導をしていただきました。 卯城先生ご自身も北海道の高校の教員でいらして、現職派遣で、筑波大学で修士号を取られたというご経歴がおありでしたので、そういう意味でいろいろ分かっていただけるかなと思い、ご指導のお願いしました。ちょうど私が大学院に在学しているときに,卯城先生はイギリスでの在外研究に行かれたので、大学でお会いすることはあまり多くなかったのですが、大学院修了後から、ずっとここまでで卯城先生の後ろ姿を追いかけながらというか、後ろ姿を拝みながら走ってきました。先生が後ろ姿を見せてくださることで、ずっと育てていただいたように思います。私にとっては人生の師と呼べる,大変心から尊敬をしている先生です。
司会 卯城先生には今回のインタビュー企画にもご出演いただいています。私も実は、卯城先生が高校教員時代に「北の離島の英語教育」っていうエピソードを『現代英語教育』かどこかの雑誌に載せた記事がありまして、その記事は,私が学習院大学で担当している英語科教育法の授業で,毎年学生たちに読ませて、「どうして英語を勉強するんだろう」っていう素朴な問いに,皆さんだったらどう答えますか?というような問いかけをしています。卯城先生、文章がとてもお上手で、現場のリサーチだけではなくて、現場の様子を非常にリアルに,その場にいるような気持ちにさせるような文章をお書きになって,私も大好きです。

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